2014年7月8日火曜日

寺町寺院群 鶴来街道入口(1)

今回は、広小路から寺町通りの「蛤坂」の信号を右に曲がり、鶴来街道入口方面を歩いた。




















ここも両側にお寺が並んでいる。まず、左手に「宝勝寺」がある。ここは臨済宗のお寺で、美濃(岐阜県)の禅僧が三代藩主の利常より寺地を拝領し創建したという。
山門のところに「「宝勝寺カフェ」とあった。寺町寺院群の中でカフェがある珍しいお寺だ。








































お寺の中に入ると、畳の部屋にきれいにテーブルと椅子が並べてあり、周りに墨の掛け軸、屏風、額や小物の焼き物が飾ってあった。




























































ここで、コーヒを頂き一服し、コーヒーを持ってこられた女性にここの寺について少し話を聞いた。
現在の住職は、福井県にある寺と掛持ちしている。以前は荒れ果てていたのでもうやめようかと思っていたが、去年、金沢市から助成を受けて改修したという。もともと書が好きで、よく書いていたので、書のギャラリーという雰囲気にし、寺のお宝を展示したりし、お客さんにお寺でくつろいでもらうようにしたという。
十一面観音菩薩をご本尊として、左右には十六羅漢像を配置してあり、横には「七転八起」の掛け軸が掛けられていた。




















また、このブログでも紹介した寺町1丁目の桂岩寺さんと連携して、カフェやイベントなどもやっているという。寺町寺院群では新しい試みを先頭切ってやっているところだ。
今までは、寺町寺院群は一つ一つのお寺がそれぞれお宝など持っているが、何となく静かだという印象があるが、この寺などを中心になって、お寺同士が連携して観光客が大勢来るような活気のあるところにしてもらいたいものだ。

続いて、その隣にある「承証寺」がある。ここは法華宗の寺で、寺内の鬼子母神には安宅関の沖合いより浮かび上がったという鬼面があり、本堂板戸に描かれた絵は俵屋宗達の作とされる。




















ここのお寺で有名なのは「福岡惣助」の墓があることである。幕末に京都で尊皇攘夷の活動家と交わり、その情報を14代慶やすやその側近に漏らしていたとして何人か処罰された中でも「生胴」(いきどう)という一番の極刑を受けた。「生胴」とは土を盛った処刑場に罪人を横たたえ、胴体と首を同時に切断するという残酷なものである。




















続いて、その隣には「西方寺」という天台宗お寺があるが、ここには前田利家の六女の菊姫が没した翌年に利家が建立したという。菊姫の肖像画や利家が奉納したという天神画がある。




















山門の横には金沢市内の他にもいくつかある「飴買い地蔵」が安置されているが、他と違うのはかわいそうに思った地蔵さんが赤子に飴を買い与えたという。




















「ご自由にお入りください」と書いてあったので、本堂の中に入るときらびやかな豪華絢爛の造りになっていて、三箇所お参りするところがあった。左には「九万坊権現」、右には「十一面観音」などが祀られていた。




























































この寺内には「金沢寺町動物霊園」があり、10年位前に私の家に16年間いた犬が亡くなったので、ここで火葬してもらった。




















建物の中には、犬や猫のかわいい写真や位牌が多く並べられていた。一時ペットブームで大変にぎわっていたが、今はどうなんだろうか?




















この寺の後方に「フローラル ガーディン寺町」という今までお墓とはまったく違った明るく、開放的な霊園があった。




















ここには、従来のお墓の形とは違ったしゃれたお墓が並んでいた。「切子などは使わない」と書いてあった。これからは自分の好きなお墓を造りたいと思う人も多くなるであろうから、こういうところも増えてくるのでは。

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