2017年11月11日土曜日

東北地方北部ドライブ(5)水沢天文台 南部鉄

東北地方北部ドライブ(4)の続きで、平泉から水沢市に行った。そこで「水沢伝統産業会館」に入り、「南部鐵器」の展示を見た。。



















水沢の鋳物業の歴史は古く、平安時代の末期に藤原清衡が、近江の国から鋳物師を招いて、現在の奥州市で、鋳造を始めたのが始まりという。江戸時代には伊達藩の保護政策により大きく発展し、「なべ」や「かま」などの日用品の生産地として有名になり、東北一となったという。
戦争中は、軍需産業に転換し、手りゅう弾や大砲の砲弾、戦車の部品などの造ったという。戦後になって「鉄瓶」、「なべ」など復活したが、燃料が炭やまきから電気、ガスに変わり、鋳物製品が次第に減ってきた。
現在は、工芸ブームや観光ブームで手作りよる鉄瓶や湯釜などが見直されているという。
中に入ると、富士山型の突起が出ている大きな南部鉄瓶が飾れられていた。
























ここの展示物の中でまず目についたのが、今をときめくプロ野球の最大のスター「大谷選手」の紹介であった。ここの奥州市の出身とは知らなかったが、来年から大リーグに行くようであり、地元にとっては今後の活躍を大いに楽しみにしていることだろう。石川県の人がかって「松井選手」を応援していたように。



















明治初期のころの鋳物工場を再現したコーナーがあり、下絵、木型、鋳型からの着色、仕上げまでの工程をジオラマで紹介していた。















































南部鉄器といえば鉄瓶で、江戸時代から現在までに制作されたものや、伝統工芸士や鋳物工芸士などのさまざまな鉄瓶が展示されていた。牡丹や桜の花柄の文様の入ったものが飾られていた。


































そして、ここで「水沢の天文台」のある場所を聞き、訪ねた。水沢に来た理由も、知人から「木村栄記念館」あることを聞いていて、どんな所か気になっていて見たいと思っていたからある。その偉業は、金沢市の「ふるさと偉人館」で、何度か見たことがあるので、私も非常に興味があった。
付近まで行くと「木村栄記念館」がすぐ分かり、木村栄の胸像とその建物が見つかった。しかし、今日(10月10日)火曜日は休館日だったので、残念ながら建物の中は、みることができなかった。





















木村栄はZ項の発見と緯度変化の研究により、英国王位天文学会ゴールドメダルおよび第1回文化勲章をもらっていることでもしられている。
この建物には、木村がZ項の発見した際に観測で使用していた眼視天頂儀(望遠鏡)や、その後、Z項の究明のために用いられていた歴代の観測装置などが展示されているという。



















近くを歩くと、10mと20アンテナがあり、この20mアンテナはVERAの観測網があり、水沢、入来、小笠原、石垣島の4局からなり、これらを組み合わせると直径2,300kmの望遠鏡と同じ性能を発揮するという。月面上の1円玉の大きさの動きが見えるというからすごい。




















国立天文台を中心に、多くの大学や研究所からさまざまな分野の研究者が参加し、銀河系内の電波天体の距離と運動をこれまでにない高い精度で計測し、銀河系の真の姿あきらかにするという。