2018年5月8日火曜日

鶴来巡り(1)高野酢造 小堀酒造 飛騨屋

今回は、金沢から約10㎞ちょっと位の「鶴来」を歩いた。鶴来は千年を超えて続く白山神社の門前町として栄えた。かっては劔と書き、氏神である金劔宮とともに栄え、また、白山神社の総本宮・白山ひめ神社のおひざ元でもあり、深い伝統が息づいている。白山から流れる手取川の扇状地の、ちょうど要の位置にある。戦国時代以前から山麓と平野の物資がここに集まり、市の立つ町としてにぎわってきた。江戸時代には加賀藩主が、金沢から鶴来街道を通って白山詣でに訪れたという。
鶴来駅前の近くにある「白山市鶴来支局の観光連盟」で、ここの観光スポットを聞いたうえで歩いた。
レトロな駅舎の「鶴来駅」




















鶴来駅の裏側にある「高野酢造」へ行った。ここは、テレビのコーマーシャルにも見たことがあるが、店がなく工場の小さな入口しかなくてちょっとは入りづらかったが、中に入りここの職員の人から話を聞いた。



















創業は大正時代というが、昭和30年代に米酢を中心に製造するようになり、ほとんどが業務用として販売しているという。スーパーや金沢の寿司屋やほかの地域のも出しているという。一般の人には、ネットでの商売をやっている。



















入口の横の小さなガラスケースの中に、ここで作っている商品が陳列されていた。純米酢、米酢、りんご酢、すし酢などがならべられていた。























「鶴来駅」から本町通を歩くと、お酒の「萬歳楽」の看板が掛かった、間口が広い大きな町屋の建物がある。この建物は240年前の商家で、創業が享保年間で江戸時代後期から酒屋をやっている老舗の酒屋「小堀酒造」の店である。



















店の中に入ると、多くの種類のお酒が並んでいる。大吟醸や純米酒なの「白山」、「石川門」、「加賀梅酒」など甘口から辛口まで好みに応じたお酒があり、じっくり試飲しながら決めることができる。

































店の奥に入ると、「囲炉裏」がある大きな茶の間(?)があり、天井には大きな梁が幾本にも張られており、大きな商家だった面影が残っている。今回は入れなかったが、知人から聞いた話によると、建物の裏には素晴らしい庭園もあるという。

































さらに、その向かいに「麹屋」の「飛騨屋」がある。



















ここの店に入ると、気さくな叔母さんが出てきて、いろいろな話が聞けた。店の横のガラス越しにかぶらずしや味噌の仕込みに用いる白い麹がケースに入っていた。注文された「くるみ味噌」などが出来上がっており、カウンターに並べてあった。



















店内には、レトロな黒タンスや家紋入りの木箱や提灯、藍色の暖簾などが置かれていたが、たぶん江戸時代からのものであろう。
ここの叔母さんとは、私が子供の頃に近くにあった尾張町の「中六商店」や精進料理の「壽屋」などの話題で盛り上がった。